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フライハイト交響楽団 第54回定期演奏会

モーツァルトの交響曲第31番「パリ」は華やかな曲。指揮者は指揮棒を使わず、両手で踊るように指揮していた。

リヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」は一曲全部が一楽章という曲だ。途切れ目がない。登山好きのリヒャルト・シュトラウスはアルプスに登り始めるところから下山までを絵画風に作った。平らなところから徐々に急勾配になり、頂上に達する。下山の途中で嵐に遭い、苦労しながら下山するまでをオーケストラで表現している。

以前ラジオでアルプスの雄大な景色を表現した部分の曲を聴いて感動し、中古のLPレコードを手に入れて何度も聴いた。ルドルフ・ケンぺ指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団演奏のレコードだった。

ルドルフ・ケンぺ指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団演奏のレコード(裏) ルドルフ・ケンぺ指揮、ロイヤル・フィルハーモニック管弦楽団演奏のレコード(表)

古い録音だが、演奏は素晴らしく、アルプスの雄大な景色や山の天気の変わりやすさや変わった時の恐ろしさを体感できた。

この曲を生で聞くのは今日が初めてである。期待が大き過ぎたためか、実際の演奏ではアルプスの雄大さを体感することはできなかった。管楽器の弱さが大きかった。日本のオーケストラは伝統的に弦楽器は強いが管楽器は弱い。ヨーロッパやアメリカのオーケストラはその反対の傾向があるという。これには国民性と住宅事情が反映しているらしい。自己主張の強い西洋人は子供が管楽器を選ぶ傾向があるという。

指揮者の高橋勇太氏は全身を使ってオーケストラを鼓舞していた。熱演であった。

アンコールの前に高橋勇太氏のMCがあり、この曲は山登りを表現しているが、人生の山登りも表している。頂上に達するのは一度だけではなく、何度も達したいものである、と言い「アルプス交響曲」の頂上の部分の曲を演奏した。二度目の頂上は一度目より力の抜けた良い演奏であった。人生も少し力を抜いた方が良いのかもしれない。


 
(曲目)
   ・交響曲第31番「パリ」----- モーツァルト
   ・休憩 
   ・アルプス交響曲----- R.シュトラウス
   ・アンコール アルプス交響曲「頂上」----- R.シュトラウス
(演奏)
   ・演奏----- フライハイト交響楽団
   ・指揮----- 高橋勇太

                
(時・場所)
 ・2025年2月22日(土)
 ・18:30〜20:15
 ・すみだトリフォニーホール・大ホール


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